トライアングル法
三角形で「未来」を占うのがトライアングル法です。
三角形に並べるところから、この3枚のカードを使うスプレンドは「トライアングル」といいます。三角形の頂点の(1)が「過去」、右下の(2)が「現在」、左下の(3)が「未来」の状況を表しています。一つの問題について、過去から未来への流れを知りたいときに使うと便利です。
しかし多くの人が、既に終わっている過去や見えている現在よりも、未来を一番知りたいはずです。このスプレッドは対策のカードがなく、未来に関する情報量がそれほど多くありません。ですから質問内容を「イエスかノーか」で答えられるくらいに絞ることが大切です。
例えば「恋愛はどうなりますか?」ではなく、「好きな人と付き合えますか?」という、より具体的な内容にしてください。
また、男女間の問題であれば、「女教皇」や「女帝」など女性を強調したカードは、女性側の状況を示す場合が多くなります。そして「魔術師」や「皇帝」など男性を強調したカードは、男性側の状況を示す場合が多くなります。それも重要な情報となるでしょう。
トライアングル法のスプレッド方法
- カードをカットしたあと、そのカードの山の上から7枚目を(1)に置いてください。
- そして手に残ったカードの山からさらに7枚目(つまり14枚目)を、(2)の位置に置いてください。
- そして手に残ったカードの山から、さらに上から7枚目(つまり21枚目)を(3)に置きます。上下をひっくり返さないように、カードを横からめくってください。これでトライアングルは完了です。
トライアングル法の鑑定例①
契約社員としてスーパーで働いています。
週に2回ほど商品の卸しで来る取引先の男性に片想いをしています。ゆっくりと話す機会がなく、思うように好意を伝えられません。
この片想いはいつか成就するのでしょうか。
トライアングル法は「イエス」か「ノー」かをハッキリさせるのがポイントです。
「片想いが成就するかどうか」はやはり男女ともに永遠のテーマであり、依頼の中でもかなり多い相談内容になります。また簡単そうでいて非常に難しいのが、この「片想いの成就」です。
このトライアングルでは、(3)未来に目をやって一喜一憂しがちです。ただし時間の流れをつかむことが重要ですから、カードを展開した順番通りに、(1)過去、(2)現在、(3)未来と、1枚1枚じっくりと読んでいくことがポイントです。
占ってみたところ、二人の関係の(1)過去のカードに「女教皇」の逆位置が出ました。女性色が強いカードは、女性サイドの状況が表れる場合が多くなります。「女教皇」の逆位置は、心を閉ざして素直な感情を出せずに、冷酷な態度を取りやすかったことを示しています。職場だからということもありますが、あなたは彼の前で「何とも思っていない」という態度を崩さず、あくまでも冷静な態度で接してきたのではないでしょうか。そのため二人の関係は、情の通わないサバサバしたものだったことが読み取れます。
次に(2)現在のカードを見ると、過去とは対照的な「世界」の正位置が出ています。ここ最近になって、二人のムードが柔らかいものになってきたか、過去からの流れを合わせると、あなたの心理状態が大きく変わってきたのではないでしょうか。「片想いでもかまわない」とかたくなになっていた心に、「両想いになりたい」という希望や意欲が湧いてきたことを示すのかもしれません。
最後に(3)未来のカードを見ると、穏やかで親切な人物を示す「法王」の正位置が出ています。これは「片想いが成就するか」という質問の回答にもなります。優しい情があふれるカードですから、過去に比べると二人の関係はグッと良くなり、笑顔で会話ができる状態が訪れるでしょう。ただし恋愛としてはどうでしょうか。彼はあなたに「優しくしてあげたい」という父性本能は感じても、残念ながら恋愛感情にまでは進むかどうかは別問題です。
それでも二人の関係は好転しますから、じっくりと時間をかけてこの恋を進めていくといいでしょう。心を開き合うことができるようになるため、今後はまた違った彼の一面も見えてくるはずです。
トライアングル法の鑑定例②
いいなと思っている男性に告白をしたらOKされて、交際が成立しました。
彼とはまだ知り合ったばかりで、お互いに相手の性格をよく知リません。
そんな状況の中でも、今後楽しく彼と交際できますか?
3枚ともすべて正位置のカードで、大変勢いのある状況がうかがえます。
(1)過去の「力」は、自信を持つ女性が描かれていることから、女性からアタックして成功したことがそのままストレートに表れています。物怖じすることなく、堂々とした態度で彼に気持ちを伝えたのでしょう。
そして(2)現在を示すカードは「女教皇」の正位置。この女教皇は今のあなた自身で、無表情の女教皇のように決して浮かれているのではなく、「交際が成立したんだな」と、冷静に頭で考えている状態でしょう。ひょっとしたら彼への恋愛感情も、実はそれほど強くはないのかもしれません。
そして肝心な(3)未来のカードは「魔術師」の正位置。今度は男性のカードですから、今後は彼がしっかりとあなたをリードしてくれるでしょう。まさに「新しいスタート」が切られることも意味していて、希望に満ちた楽しい交際になりそうです。
トライアングル法の鑑定例③
別れた恋人が忘れられません。
彼と交際したのは3ヶ月間と短かったのですが、私にとっては理想的な男性でした。
音信不通になってから、もう丸1年になります。そんな彼と復縁できる可能性があるか教えてください。
復縁も片想いと同様に、非常に実現が難しい問題です。
(1)過去の二人を示すカードは「恋人」の逆位置。このカードは「軽薄」と「別れ」の二つの意味がありますが、この場合は質問の通りに「別れ」という意味でしょう。復縁のチャンスもなかなか得られなかったのではないでしょうか。
そして(2)現在はポジティブな意味の強い「魔術師」の正位置。これはあなた自身の「頑張って復縁したい」という意志の表れと読めそうです。男性のカードですから、もし彼を表しているとしても、「新しいスタート」という意味があるので、彼は復縁には興味がないはずです。
(3)未来の「復縁できるかどうか」の回答は「吊るされた男」の逆位置。努力が報われずに空回りして、復縁は難しいと断定できそうです。あなたは彼への執着を捨てて、次の恋に進むべきときなのかもしれません。
トライアングル法の鑑定例④
最近会社の部署が異動になり、新しい仕事を任されています。
しかし今までの仕事内容とはかなり違い、細かい作業が多くてなかなか慣れることができません。
今後その仕事を無事に続けていくことができますか?
(1)過去は異動前の仕事状況を示していて、「世界」の逆位置が出ました。これは、前の仕事にはかなり慣れていて全く緊張を感じることなく、ある程度惰性でこなしていた……と読み取ることができます。長く続け、キャリアを積み重ねてきたのでしょう。
(2)現在の「隠者」の正位置には「内省」という意味があることからも、手探り状態で地道に仕事に取り組んでいる姿をイメージさせます。無条件に明るいカードではありませんが、今の仕事を投げ出すことなく、創意工夫を凝らしながら頑張っているはずです。
そして(3)未来のカードは「皇帝」の正位置。イメージフレーズは「社会的責任」で、未来は今の仕事で責任ある立場に就き、安定していることが予想されます。ということは、このまま頑張り続けて今の仕事で社会的地位を築いていくということ。ですから安心して前進し続けてください。