占い師のように読み取る

占い師のように読み取る

イメージとヴィジョン

 

タロットカードは、ただ意味を覚えるだけでなく、イメージ・ヴィジョンで覚えて欲しいのです。

 

いろいろなスプレッド(展開)で出たカードは、その流れを読むものであり、ただ「死神」のカードが出たから終わりだとか、「恋人」が出たから愛の芽ばえがあるというものではありません。

 

問題はカードの出方(正・逆)、過去からの流れ、出た場所の意味といったことが重要になってきます。

 

たとえば、「世界」のカードは最高によいカード、完成のカードといわれています。

 

確かに、ラバーズブリッジ法やケルト十字法で恋愛を占った場合、結果のところに「世界」が出れば結婚という予想がたてられますが、過去の位置に「世界」が出て、結果への流れに、リバースが多い場合はもうすでに終わっている関係、あるいは、2人の間には隕られた世界ができていて、それ以上に進展しないなどと察していきます。

 

極端な例では、過去に「正義の女神」のリバースが出た場合、三角関係からの出発を表したり、過去に「塔」が出た場合、トラブルやハプエングといったことよりも、衝撃的な出会いとか、一目惚れなどと解釈したりもします。

 

これがタロットのおもしろさでもあります。

 

よくあることですが、過去や意識の場所に「恋人」のリバースが出た場合、失恋や心変わりというよりも、不純な動機からの出発などと解釈したりもします。

 

奥の深い読みが必要になってきます。

 

潜在意識とメッセージ

 

カードの読みとは、あなたの潜在意識から、送られてきたメッセージをインスピレーションで読み取ります。

 

ですから、「このカードが出たからこうだ」と断定的になったり、観念的になってはいけません。

 

まず、じっくりとスプレッド(展開)されたカードを見つめながら、何のカードが気になるとか、何を訴えているんだろう? ということを感じるのです。

 

そして、一つの仮定を作っていきます。

 

つまり、ストーリーを作るのです。

 

とはいっても、それほど難しく考える必要はありません。

 

慣れもあるのですが、たとえば、「2人の恋はどうなるのかしら」といったテーマでは、出会いの状況において、お互いにどう思ったか、現在どうか、2人は将来どうしようと思っているのか、うまくいくにはどうしたらよいのだろうか、そして2人の障害になっているものは……と。

 

客観的な立場になって簡単なストーリーにまとめます。

 

こうなって欲しい…などといった感情は、からめないように注意しましょう。

 

あくまでも客観的に感じたままをカードから読み取るのです。

 

しかし、どうしてもインスピレーションのわかないときは、休むか、気分転換をすること、頭をかかえて思いつめてみてもむだでしょう。

 

プロの読みとは、「当たりハズレなどありえない。カードは絶対的なものだ」という信念からきています。

 

ですから、もしハズレるようなことがあったら、それは読み方が間違っていたのです。

 

それほど、プロの占い師は、タロットカードを神聖なものとし、特別に大切にするのです。

 

そして、その恐るべきインスピレーションも、細やかなカードへの愛情から生まれてくるものであるといってもよいでしょう。